BMW6気筒エンジンのファンベルト廻り交換

ファンベルト廻りを交換いたします。
この車は、’02年式 E46 320iです。
エンジンは、M54の2.2Lエンジンです。
車検証には、原動機の型式欄に226Sと書いてあります。
最初に、ラジエターファンとファンシュラウドを取り外します。

向って左のACUセンサーと電動ファンのカプラーを取り外しておきます。
トルクス25のタッピングを1本取り外します。
向って右側は、クリップ1個です。

下から、ファンカップリングを緩めます。
使用する道具は、32mmのコンビネーションレンチと特殊工具です。
特殊工具と言ってもウォーターポンププーリーの回り止めです。

ウォーターポンププーリーです。
先程の特殊工具は、10mmのボルトの頭にかけてプーリーが回らないように固定します。
BMWのウォーターポンププーリーは、縦と横で幅が違います。
写真で言うと、Bと書いてある部分を横だとするとサイドの縦とは、間隔が違います。
ファンカップリングは、逆ネジです。
右に回すと緩みます。

ラジエターファンとファンシュラウドです。
上から一緒に引き抜きます。
E46の場合は、取り外した方が作業性が良いです。

こちらは、E34のラジエターファンとファンシュラウドです。
E34の場合も、取り外した方が作業性が良いです。

こちらは、E39のファンシュラウドとラジエターファンです。
E39の場合は、ファンシュラウドを取り外さずに作業できます。
下からの作業になります。
ファンシュラウドを取り外そうと思ったら、冷却水が一部抜けます。

こちらは、E36のファンシュラウドです。
E36は、ウォーターホースがファンシュラウドを通っている為、取り外さずに作業する場合が多いです。

ファンベルトとクーラーベルトを取り外します。

先にクーラーベルトを取り外します。
写真が、ベルトテンショナーです。
左の方の16mmに工具を掛けて右に回すとベルトが緩みます。
この部分が、トルクスの物もあります。
クーラーベルトテンショナーは、壊れても車が止まってしまうということがないのでベアリングが重かったり、酷い音がしていなければあまり交換していません。

ファンベルトを取り外しました。
機械式のベルトテンショナーは、クーラーベルトテンショナーと同じ構造です。

アイドラプーリーを取り外します。
車種によっては、アイドラプーリーを使っていないエンジンもあります。(低年式のエンジンにあります。)
キャップを取り外して16mmのボルトを緩めます。
オルタネータと共締めの為、ロングボルトです。

機械式のファンベルトテンショナーを取り外します。
アイドラプーリーを取り外すと13mmの取り付けボルト見えます。
下にも13mmのボルトが1本あります。

取り外しました。

アイドラプーリーとファンベルトテンショナーです。
左がアイドラプーリーで、右がファンベルトテンショナーです。
上2つが車に付いていた物で、下2つが新品です。
新品のファンベルトテンショナーは、油圧式です。
一度油圧式に交換しておけば、次回はプーリーベアリングのみ交換できます。

先にベルトテンショナーを取り付けます。
13mmボルト3本止めです。

次にアイドラプーリーを取り付けます。
ボルトを締め過ぎるとオルタネータブラケットが割れます。
締め付けが緩いとボルトが抜けてきます。
合わせマークのボッチがありますので、必ず合わせます。

最後にファンベルトテンショナープーリーを取り付けます。
トルクス50です。
増し締めは、ファンベルトを張った後に行います。
キャップは、最後に取り付けます。

新品ファンベルトとクーラーベルトを取り付けました。
各プーリーにベルトが確実に掛かっているか確認いたします。
ベルトが、ズレているとベルトが切れます。
M50、M52エンジンでも基本は同じです。

後は、取り外した部品を元に戻せば完了です。