3シリーズ E46 318Ci EML点灯

こちらの車両は、岐阜県にお住いのY様の’02年式 E46 318Ciです。
今回は、EMLの警告灯が点灯するということでお預かりいたしました。
症状としては、朝一番にエンジン始動後暖機の途中でEMLのランプが点灯してアクセルが反応しなくなる症状です。
しばらくするとエンジンチェックランプも点灯いたします。
毎回症状が出ます。
エンジンを一度止めて、再始動するとEMLの警告灯は消灯してエンジンチェックランプが常時点灯いたします。
エンジンチェックランプが点灯していても普通に走行できます。

早速症状が確認できました。
この後エンジンチェックランプが、点灯いたします。
EMLの警告灯は、電子スロットルが故障した時に点灯いたします。
スロットルバルブが閉じる為、エンジンが吹け上がらなくなります。
電子スロットルも壊れないことはありません。

テスターを繋いで見ました。
バルブトロニックの故障コードです。

バルブトロニックを停止させる制御だと思います。
DME以外のコントロールユニットには、トラブルコードは入っていませんでした。
EMLの警告灯が点灯するということは、電子スロットルの可能性もありますが、故障コードはバルブトロニックです。
バルブトロニックといえば、エキセントリックシャフトセンサー不良か、VVTモーター不良だと思われます。
Y様とご相談した結果、先にエキセントリックシャフトセンサーとVVTモーターを交換してみることになりました。
この年式の車は、初めてです。

タペットカバーを取り外します。

取り外しました。
詳しい手順は、N系4気筒エンジンのエンジンオイル漏れタペットカバーパッキンを参照してください。

エキセントリックシャフトセンサーとVVTモーターを交換いたします。

エキセントリックシャフトセンサーを取り外しました。
10mmボルト3本です。
正規の手順は、カムスプロケット取り外します。が今回はセンサー交換ですので破壊して取り外しました。
新品は、コンパクトになっていますので取付できるはずです。

エキセントリックシャフトセンサーです。
上が車に付いていた物で、下が新品です。

VVTモーターも取り外しました。

VVTモーターです。
左が車に付いていた物で、右が新品です。

新品部品を取り付けました。
予定通り普通に装着できました。

VVTモーターも取り付けました。

タペットカバーパッキンも新品交換です。
一部液体ガスケットを使う為、再使用出来ません。
取り外した部品を組み付けて、症状を確認いたします。
エキセントリックシャフトセンサーの汚れ具合からして間違いないと思っていましたが、また症状がでました。(T_T)
電子配線図で確認したところ、DMEの前にVVTコントロールユニットがあります。
センサーとアクチュエーターを交換したので、残るはVVTコントロールユニット又はDME不良?

VVTコントロールユニットは、ここに付いています。

取り外しました。

開けてみました。
はんだが浮いているようなところはありません。
焦げているところもありません。

過去に交換したことはありませんが、別の車から借りてきたユニットを取り付けてみました。
コーディングは、必要ないようです。’03年式の部品ですが、品番は変わっていません。
早速症状を確認いたしました。
症状出ません。
ユニット不良のようです。
パーツの人に聞いてみましたが、よほど壊れない部品のようです。

ということは、中古部品でも問題ないのでは?ということで、Y様とご相談した結果、中古部品も見つかりましたので中古部品を取り付けました。
症状も出ていません。
今回は、自分も勉強になりました。m(__)m
レアケースだと思いますが、同じ症状の車があればユニット不良も疑ってみます。
来月車検でお預かりする予定ですので、その後の経過も伺います。