こちらの車両は、修理を依頼されて入庫したワゴンRです。
今回の修理は、時々パワーステアリングが効かなくなる症状です。
入庫した時は、症状が出ませんでしたが症状の出し方が解りました。
エンジンをかけた時にパワステが効けばそのまま症状が出ず、パワステが効かなければ、そのままハンドルが重いようです。
2回に1回の割合で症状が出ます。
スズキの電動パワステと言えば本体不良位しか思い浮かびませんが、最近は修理したことが無くとりあえず近くのディーラーに症状を伝えて聞いてみました。
本体ユニットとコントロールユニットを使って電動パワステを制御しているようです。
話の内容からやはり本体ユニットが怪しい感じです。
こちらの電動パワステは、バッテリ、オルタネータ不良でもパワステをキャンセルするそうです。
あと3000回転位で一定時間おくとキャンセルするそうです。(車速が入らないとと言う意味です。)
念のためバッテリにブースターパックを接続して症状を確認します。
やはり症状が出ます。
ファーストアイドルは2500回転位なのでこちらも問題なさそうです。
最初の予定通り本体ユニットを交換します。
コラムカバーの下のカバーを取り外し、パワステ関係の配線と、ウインカー、ワイパー関係の配線を取り外します。
エアバッグはありませんが、ホーンパッドを取り外すときにホーンがビービーうるさいのでバッテリターミナルのマイナスを外して置きます。
次にステアリングのグランドナットを緩めます。
ナットをかけたまま、ステアリングホイールを力技で外します。
コラムカバーを取り外し、ステアリングコラムシャフトのユニバーサルジョイント部のボルトを外しステリングコラムシャフトの取り付けナット4箇所を外します。
キーシリンダー上のセレクトレバーの安全装置のワイヤーを外します。
これで取り外せます。
外しました。
右側が中古のステアリングコラムシャフトASSYで左側が車についていたものです。
外観は、同じような感じです。ほんとうに使えるのでしょうか?
キーシリンダーの移植をしなといけないので、キーシリンダーASSYを外して行きます。
BMWならシリンダーの中だけ交換できますが、日本車は違います。
まずは、コンビネーションスイッチASSYを外します。
上の写真の取り付けボルトですが、盗難防止のボルトの為工具では、外れません。
ドライバーとハンマーで回転させます。
外しました、左の穴に右側のボッチがはまり込んでハンドルをロックしています。
カギを抜いた時カチッと音がするのは、このボッチの飛び出す音です。
カギを差し込むと引っ込みます。
移植しました。
あとは、組み付けて終了なんですがダメです。
出してはいけない整備士根性が、不良部品を分解して原因を突き止めたいんです。
コラムシャフトの下側のユニーバーサル部を外しブラケットを外しナットをはずします。
パワステアシスト用モーターを外します。
樹脂製のギア?耐久性は、ありそうです。
パワステユニットのコントロール基盤部のカバーを外します。
写真の左の方です。はんだが、接触してる?腐食しているのか、白くなっています。原因はこれ?そう思い込みたいです。
コラムシャフトも抜いてみました。
ユニットの付いていた部分がギヤのようになっていたので、パルス信号をだしているんでしょうか?
脱線しましたが、コラムシャフトを組み付けて作業終了です。
症状を確認しましたが、症状出ません。
治りました。