3シリーズ E36 318isスポーツパッケージ 車検

こちらの車両は、地元愛知県内にお住まいのY様の’99年式 E36 318isスポーツパッケージです。
今回車検でお預かりいたしました。
作業風景実況いたします。

最初にご用命事項のパワーウインドーを修理いたします。
モーターは、動きますが窓が動きません。
分解してみます。

E36の最終モデルは、サイドエアバッグ付です。
エアバッグのマークを取り外すと20のトルクスが出てきますので取り外します。
インサイドハンドルのカバーを取り外して、取手の下のメクラカバーを取り外してトルクス20を2本取り外します。
トリムは、クリップ止めですのでクリップリムーバーで取り外します。
トリムを浮かせたら、スピーカーのカプラーを取り外します。
E36のトリムは、気を付けて取り外してもクリップがベースごとトリムから外れてしまいますので、接着剤で貼り付けておきます。

次にインシュレーターを取り外します。
サイドエアバッグモジュールは、取りは外さずに仮止めしておきます。

取り外しました。
どうやら、スライドピースが割れているようです。
E36のウインドーレギュレータは、ギヤ式です。
スライドピースが割れると窓が動かなくなったり、窓が斜めに上がったりします。
モーターも壊れます。

こちらが、スライドピースです。
右が車に付いていた物で、左が新品です。
取り付けるときにグリスを塗って取り付けます。
オリジナルのグリスは、固くなって動きが悪くなります。

外しついでに、リアのガラスガイドをグリスアップしておきました。
こちらもグリスが、固くなって動きが悪くなっています。
取り外した部品を元に戻して、動作確認いたしましたが問題ありません。
治りました。

次のご用命事項は、グローブボックスの蓋の修理です。
カバーが外れてしまっています。
経年劣化で、接着剤が剥がれてカバーが浮いているところでグローブボックスを開けるとカバーが引っかかって外れてしまいます。
グローブボックスを取り外します。
取り外し手順は、ロアカバーにタッピング2本とグローブボックスを開けた所にタッピング4本とベンチレーターの中にタッピングが2本あります。

最後にグローブボックスライトを取り外すと10mmのボルトが1本あります。
これで、グローブボックスが取り外せます。

取り外したグローブボックスです。
貼り付けます。

カバーの中央が浮く為、カバーがひっかかります。

テープと重石で蓋を浮いてこないように貼り付けます。
乾燥待ちです。

車検の整備をいたします。
こちらは、フロントブレーキです。
取り付け状態問題ありません。
オイル漏れありません。
パッドの残量も十分です。

こちらは、リアブレーキです。
取り付け状態問題ありません。
オイル漏れありません。
パッドの残量も十分です。

ブレーキオイルを交換いたします。
サブタンクのオイルを抜きました。

新品のオイルを補充しながら

配管に残った古いブレーキオイルを各車輪から抜き取ります。

ブレーキオイル交換完了です。

タイロッドエンドを左右交換いたします。
こちらは、車検に受からない為交換です。
ブーツが破れてしまっております。
BMWは、ブーツのみの部品供給はありません。

タイロッドエンドプーラーを使ってボールジョイントを外します。
左右同時進行です。

こちらが、タイロッドエンドです。
左2つが車に付いていた物で、右2つが新品です。

新品取り付けました。
ネジ山の数を数えておけば、元位置に取り付けられます。

エンジンオイルを交換いたします。
エンジンオイルの量は、4.5Lです。

ホイールを取り付けて、増し締めとタイヤ(スペア含む)空気圧調整をいたしました。
ウインドーウォッシャー液とラジエタークーラントを補充して灯火廻りを点検いたしました。

最後にグローブボックスを取り付けて作業終了です。

開閉も問題ありません。

ありがとうございました。