3シリーズ E46 318iツーリングMスポーツ 左リアハブベアリング交換

こちらの車両は、地元愛知県名古屋市内にお住いのM様の’04年式 E46 318iツーリングMスポーツです。
今回は、左のリアハブベアリングの交換でお預かりいたしました。
症状は、前回確認しております。
走行音の修理は、難しいです。
よくあるケースは、タイヤのロードノイズです。
タイヤがすり減ってくると音が大きくなるものがあります。
一度タイヤを付け替えましたが、音の変化はありませんでした。
その他に考えられる所は、ATか、プロペラシャフトのセンターベアリングか、デフか、ハブベアリングなどが考えられます。
試乗をした感じだと、前から出ているか後ろから出ているのかはっきり分かりません。
リフトアップして、手でタイヤを1本ずつ回してみてもゴリゴリ感のあるところはありません。
ハブのガタもなさそうです。
お客様の感覚的には、リアマフラーの辺りから出ているということですので、まずは左のリアのハブベアリングを交換してみることになりました。
ハブベアリング不良の末期症状は、車内で耳がおかしくなる位大きなうなり音が聞こえるようになります。
スピードを上げると音も大きくなりますが、この車はそこまではひどくありません。

左のリアハブベアリングを交換いたします。

ディスクローターを取り外して、グランドナットを取り外しました。
ブレーキキャリパーは、ブラケットごと取り外しました。16mmのボルト2本です。
ディスクローターは、センターにヘックス6mm1本です。
グランドナットは、30mmです。12ポイントのボックスを使いました。

フランジをスライディングハンマーで引き抜きました。

こんな感じです。

パーキングブレーキを取り外しました。
シューを止めているリテーナーは、ヘックス5mmです。
ワイヤーは、掛かっているだけです。

ナックルのロア側は、キャンバー調整用の偏心ボルト止めですのでマーキングしておいて元位置に組み付けます。

左リアのトレーリングアームを取り外しました。
車速センサーは取り外しました。ヘックス5mm1本です。配線をアームのガイドから外しました。
ショックの取り付けボルトとアッパーアームのボルトナットとロアアームのボルトナット取り外しました。全部18mmです。
ブレーキホースガイドは、ブラケットごと取り外しました。10mmボルト1本です。
前側は、18mmのボルト3本です。

トレーリングアームです。

スナップリングを取り外しました。

プレスを使ってハブベアリングを取り外します。
SSTがあれば、アームを取り外さなくてもベアリング交換が出来ますが、弊社には無い為プレスを使います。

グランドナットとハブベアリングとスナップリングです。
3点セットで交換です。
上が車に付いていた物で、下が新品です。
このハブベアリングは、インナーレースが外れないです。
ボールベアリングが、2段という所は変わっていません。
車に付いていたベアリングのインナーレースを回してみた所、内側の方のベアリングに引っ掛かりがありました。
音が出てもおかしくなさそうです。

新品ベアリングを圧入いたしました。

新品スナップリングを取り付けました。

今度は、フランジを圧入いたします。

組み付けました。
あとは、取り外した部品を元に戻したら完成です。
試乗をして参りましたが、気になる異音はしていませんでした。